10月だというのに夏のように蒸し暑かった週末。
海水浴をしたいという家族の要望がありました。どうせ行くならまだ行ったことのない場所へと、横須賀の観音崎を目指すことに。
観音崎は思いのほか遠くて、だけどその遠さが非日常的な感覚を刺激してくれるようで、手垢のついていない新地にやって来た新鮮さがようやく五感を活性化してくれるようでした。
どんな小さな旅も、「知ってる」領域から「知らない」領域に足を踏み入れるだけに、ちょっぴり思い切りがいるのだけれど、いったん出てしまえば世界はぐんと広がりを見せて続いていきます。コンフォートゾーンから出ることってやっぱり大切。
海水浴をして観音崎の岬を散策した帰り道、横須賀美術館の裏に出てきました。
海を臨む丘の上にあるこの美術館にやって来たのはただの偶然ではなく、計画通り。出発前の検索で「ロイヤルコペンハーゲンと北欧デザインの煌めき」展が開催されていることを知り、せっかくだから行ってみたいと思っていたのです。
もともと、ジャポニズムやアールヌーボーの時代が好きなので、ロイヤルコペンハーゲン展に行けば、きっと間近に見たかった貴重な作品たちを見られるにちがいない!
ひそかにワクワクしていました。
ありました、ありました、ピエトロ・クローンの鷺のシリーズ!
ピエトロ・クローンについては別のブログで記事をかいているので、よかったら読んでみてください。→アメブロ アトリエトゥループのいろどりカルチェ【北欧エッセイ】no.2
9年間のデンマーク暮らしで、北欧のヴィンテージ食器の世界に足を踏み入れ、いろいろな作品を集めてきました。好きが高じて日本のオンラインショップで販売したりもしました。ヴィンテージ食器は美術品とまではいきませんが、日常生活に寄り添う素敵なデザインばかり。愛でるだけではない、使う楽しみを教えてくれる食器たちです。
残念なことに館内は撮影禁止。
こういうところはデンマークの方が融通がきいていて良いなと思います。デンマークでは美術館や博物館は撮影し放題。そんなわけで、撮影可のテーブルコーディネートゾーンの写真を掲載します。
ロイヤルコペンハーゲンの代名詞ともいえる、ブルーフルーテッドシリーズ。
メガ、プレイン、ハーフレース、フルレースの4種類がありますが、1種類で統一せず、こうして組み合わせるのも素敵ですね。
実際に食卓に置かれていると食器も生き生きしているみたい。
どんな会話が飛び交うのかな、思わず想像してしまいます。
こちらはブルーライン(Blåkant)というシリーズ。
デンマークの建築家でデザイナーのグレーテ・マイヤー(Grethe Meyer)が手がけました。1965年に発表されてから2010年ぐらいまでの半世紀近くにわたり製造された名シリーズです。
実はわたしも持っているので、館内でブルーラインを見たときは嬉しくなってしまいました。
日本に引っ越す際に食器もたくさん連れてきたので、自分で使ったり、お譲りしたりしながら、古い食器との付き合いを続けていこうと思います。
そのうち自分の工房兼ショップを持てた際には手織りの作品とヴィンテージ食器のコラボをできたら楽しそう!なんて夢を描いています。
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